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こんにちは!tomatoです。
過去15年以上、不動産、リフォームの営業に携わってきました。
今だから言えますが、多少怪しげな商材を扱ったこともあります(;^_^A
勤めていた会社が、一部の問題ある営業マンのせいで
警察から摘発されてしまったということもありました。
この記事を見る方は、
- 床下の湿気が気になるけど、床下換気扇の会社は悪徳業者が多いと聞くからどうしよう
- もう契約寸前、もしくは契約してしまった後だけど、その業者のことがいまいち信用できなくなってしまった
- 今後自分が騙されないように、知識として頭に入れておこう
という人だと思います。
今回は、この業界に15年いたからこそ分かる、
営業マンはどういう人や家の、どういうところを見て狙ってくるのか、
また、その手法や対処法を実例を踏まえて紹介していきます。
この記事を見て分かること
- 悪質な床下換気扇業社の手口と実態
- 悪質な営業マンに狙われないための方法
- 騙されないための方法と対処法
過去の実例と現在の被害状況
2005年に、埼玉県の富士見市に住む認知症の姉妹が、
リフォーム代として、3年間で5,000万円以上の工事代金を
だまし取られるということがありました。
3つあれば大丈夫な床下の換気扇が、20〜30個付いていた、
いわゆる過剰工事で、工事費も市場価格の10倍以上、
請け負った会社がなんと16社以上だったという、
とんでもない事件が起きました。

悪質な床下のリフォームの会社が明るみになった事件ですね

この事件は当時連日テレビのニュースでやっていたから
覚えてますよ
でも今はそんな会社もなくなったでしょ
確かにこの時に、取り締まりが強化されたので、
その後、悪質な床下換気扇業者は、摘発をされたり、
業界から撤退を余儀なくされたりと、かなり減りました。
それでも毎年、消費者センターにはかなりの相談が寄せられます。
何より、一件の被害額が、何百万から何千万と、大きくなることが問題です。
また、特に年配の方の被害者が多いのが深刻です。

誰の身にも
いつ起こってもおかしくないのじゃな
最近の大雨で、浸水被害にあった地域での相談件数が多くなっています。
床下や床上の浸水で、困り果てているところに、
悪質業者はつけ込んできます。

大雨の被害が年々増えていますからね
- 実際に、5,000万円以上の被害にあった家がニュースになっていた
- その後業者は減ったが、相談件数がなくなることはない
- 一回の被害額が大きい
- 最近の大雨での被害で、困っている人につけ込む
床下換気扇業者の悪質な手口
悪質業社は、基本的に訪問販売が多いです。
この時、インターホンで
「床下の換気扇を売りに来ました」
と言っても門前払いされるので、
無料点検
「無料点検でこの地域を一斉にまわっています」
と言って床下に入ります。
床下にさえ入れば、あとは、
「換気扇を置かないと家が危ない」
「ほっとくとシロアリが出る」
などの、家の人の恐怖心を煽ることを言って、契約まで持っていきます。
これも一部上場の会社ですが、あらかじめ用意していたシロアリを、
床下の点検の後に出して来て、もともとシロアリがいない家なのにも関わらず、
シロアリ除去の薬品散布と、シロアリが発生しないための換気扇の取り付け工事を、
行っていたこともありました。
パイプクリーニング
配管業社を装って、床下に入る会社もあります。
配管と汚水マスを点検して、清掃の契約をします。
費用はだいたい10,000円〜30,000円くらいです。
高圧洗浄機を使うので、排水管がずれたりしてないかを確認するためと言って、
床下に入ります。
床下に入ればあとは同じです。
通気口ネット
他にも、最初に床下通気口の害虫の侵入を防ぐためのネットを売って、
床下に入る会社もあります。

みんないろいろ考えるもんだね〜
- ありとあらゆる手段を使ってくるので、最終的には床下に、とにかく入れないようにする!
- 上で紹介した手法なら、悪徳業者だと疑った方がいい!
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狙われやすい家がある?どんな家?
はじめの実例で、16社以上の会社が入っていた話がありましたが、
なぜ、こんなにたくさんの会社が3年という短い期間で、
一つの家に集まってしまったのかわかりますか?

顧客の名簿を共有していたのかな?
親会社や子会社の関係ならあり得ますが、
そうでなければ、同じリフォーム会社としてはライバル関係なので、
顧客名簿を共有することは基本的にはないです。
訪問販売で商品を購入したことがある家
訪問販売の営業マンは、訪問販売でしか手に入らない商品、
例えばソーラーパネルだったり外壁材だったりを熟知しています。
過去に、訪問販売で何かしらを購入したことがある家は、
また他の、営業マンからも商品を買う可能性が、そうではない人に比べて
高いと思われているから狙われます。
埼玉県の富士見市の件では、換気扇やソーラーパネルが外から見ても
一目瞭然でした。
さらに、床下に撒かないと効果が無い調湿剤(見た目は白い砂利)を
庭に撒かれていました。
営業マンは、そんなあり得ない工事をされている家を見たら、
どんな商品でも買ってもらえると思ったはずです。
なので、立て続けに16社以上の悪質業者に騙されることになったんです。

一度被害に遭ったら
立て続けに被害に遭うかもしれないのね
お年寄りが住んでいそうな家
そもそも在宅していないと物を売ることができないので、定年して悠々自適に生活している、
お年寄りが住んでいそうな、木造平屋などの築年数が古そうな家が
狙われやすいです。
また、
お年寄り=在宅率高い
お年寄り=お金がある
という構図があるのも要因です。
なので、新築に立て替えたというだけで、全く営業マンが来なくなったという
話はよく聞きます。
- 過去に訪問販売で商品を買ったという形跡が分かるものが、外から見える家は狙われやすい
- 木造平屋のような築年数が古く、お年寄りが住んでいると思われやすい家は狙われやすい
対処方法
訪問販売は断る
まずは訪問販売は全て断るようにするのがいいかもしれません。
ただし、訪問販売は必ずしも悪徳業者だとは限らないですが、
訪問販売ではなければ、優良企業というわけでもないです。
騙されるかもしれないと思っている人は、悪徳だろうか優良か分からなくても、
最初から営業マンを相手にしないほうがいいです。
複数の会社に見てもらう
ただし、床下の環境が気になることもあると思います。
なので、工事が必要だと思われる場合は、
複数の会社から見積もってもらいましょう。
リフォームは、基本的に金額が高いことが多いので、
労力を惜しまない方がいいです。
訪問販売で商品を購入した形跡を消す
過去に訪問販売の会社から、商品を購入したことがある場合に、
もしかしたら、玄関の入り口の上に、
その訪問販売の会社のシールが貼ってあるかもしれません。
もしあるなら、
少しでも営業マンから狙われる確率を下げるために、剥がしておいた方が賢明です。
クーリングオフ制度を利用する
万が一契約してしまったら、クーリングオフが出来ることを、
覚えておきましょう。
クーリングオフ制度は、騙されていなくても、
8日以内でしたら利用可能なので、
商品購入後、冷静に考たら不必要だと思えば、契約を解除できます。
商品も撤去してもらえますし、もちろんお金も全額返ってきます。
- 基本的に訪問販売は断る
- どうしても床下が気になる場合は、複数の会社で見てもらう
- 過去に訪問販売で商品を購入した形跡が外から見えるところにあるなら、消せるものは消す
- クーリングオフ制度を利用する
あとがき
2004年特定商取引法が改正され、11月11日に施行されました。
改正された内容は、
「不実告知」があると契約自体がなかったことになる
というとこです。
分かりやすくいうと、営業マンが嘘をついていた場合、
いつでも商品を撤去してもらえて、お金も全額返金してもらえます。
上では8日以内と言いましたが、『不実告知」があると、
無期限にクーリングオフができるということです。
営業マンは、2年以下の懲役または300万円以下の罰金またはその両方の対象になります。
ちなみに、僕が勤めていた会社は、この法律が施行されてすぐに家宅捜索され、
その一年後に摘発されました。
換気扇が3つでいいのに何十個も付けたり、シロアリがいないのに、
いると言ったりすることは、「不実告知」になります。
さらに、訪問して最初に換気扇を売ることを言わなかった場合も「不実告知」になるので、
配管業者を装ったり、通気口のネットを売ると言って床下に入れば、
その時点でアウトです。
なので、騙されてもほとんどの場合は、お金は返してもらえます。
ただし、逃げられると回収が困難になることがありますし、
もちろん、消費者センターに電話したり、弁護士に相談しないといけなかったりと、
労力がかかるので、最初から、騙されないに越したことはないでしょう。
大きな買い物は自分だけで判断せず、家族や友人に相談をするようにしましょう。
また逆に、自分の親が高齢の場合、一緒に住んでいてもそうでなくても、
自分に相談してもらうよう、日頃から話をしておいた方がいいです。
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